株式投資を学び始めると、必ず耳にするのが「チャート分析(テクニカル分析)」と「ファンダメンタル分析」です。
どちらを重視すべきか迷う方も多いのではないでしょうか。
結論から言えば、投資初心者にこそ「ファンダメンタル分析」を重視してほしい理由があります。
なぜなら、企業の本質的な価値や将来性を見極める力こそ、長期的に安定した利益を得るための軸になるからです。
この記事では、ファンダメンタル分析とチャート分析の違いをわかりやすく比較しながら、初心者がまず学ぶべきはどちらか、その理由と活用方法を丁寧に解説していきます。
ファンダメンタル分析とは?企業の「中身」を見る分析
ファンダメンタル分析とは、企業の本質的な価値=ファンダメンタルズ(基礎的要因)を調べて投資判断を行う方法です。主に以下のような情報を使います。
☑財務内容(自己資本比率、負債比率など)
☑成長性(事業展開、将来の見通し)
☑配当政策や株主還元の姿勢
☑経営陣の質、業界内での立ち位置
つまり、企業が「本当に価値のある会社かどうか」を見極めることに主眼を置いており、長期投資の判断軸として使われることが多いです。
チャート分析(テクニカル分析)とは?株価の「動き方」を見る分析
一方、テクニカル分析(チャート分析)は、株価の過去の動きや出来高(売買量)をもとに、将来の値動きを予想する方法です。
☑移動平均線
☑RSI、MACDなどの指標
☑出来高分析
これらのテクニカル指標は、短期的な売買のタイミングを判断するために使われることが多く、企業の実態にはあまり踏み込みません。
初心者にこそ「ファンダメンタル分析」をおすすめする理由
①企業の価値を理解できる
テクニカル分析は、あくまで“株価の動き”に着目した分析方法です。
そのため、企業の将来性や事業内容を理解しないまま売買してしまうという初心者特有の失敗につながりがちです。
一方でファンダメンタル分析を重視すれば、「なぜこの企業に投資するのか?」という根拠を持った投資ができるようになります。
投資初心者の場合、可能な限り早い段階から自分で調べて納得して買う習慣を持つことで、その後の成長スピードを加速させることに直結するでしょう。
②株価に振り回されにくくなる
初心者が投資を始めてすぐに直面するのが、「株価が下がって不安になる」という現象です。
テクニカル分析に偏ってしまうと、毎日の値動きに過剰に反応してしまい、冷静な判断ができなくなります。
一方、ファンダメンタルでしっかりと企業の価値を理解していれば、短期の下落でも「割安な今こそ買い増しのチャンス」と考えることができます。
株価の一喜一憂から抜け出し、落ち着いた投資行動がとれるようになります。
③長期的な資産形成に向いている
短期売買はテクニックや経験が求められ、損をするリスクも高くなります。初心者にとっては難易度が高く、続けていくうちに疲れてしまうケースも多いです。
その点、ファンダメンタル分析は企業の価値や配当の安定性など長期投資に適した視点を提供してくれるため、少額からでも着実に資産を増やしていきたい初心者にはピッタリのアプローチです。
ファンダメンタル分析 vs チャート分析!それぞれの違いを比較
比較項目 | ファンダメンタル分析 | チャート(テクニカル)分析 |
---|---|---|
分析対象 | 企業の業績・財務・将来性 | 株価の動き・トレンド |
主な目的 | 長期的な企業価値の把握 | 短期的な売買タイミングの判断 |
難易度(初心者目線) | 少し勉強が必要だが再現性が高い | 覚えやすいが感覚に頼りがち |
向いている投資スタイル | 中長期投資・安定運用 | 短期売買・デイトレード |
判断根拠の明確さ | 明確な業績データに基づく | 過去の傾向・チャートパターン |
このように、両者はまったく異なるアプローチであることが分かります。初心者はまず、確かな根拠を持って投資判断できるファンダメンタル分析からスタートするのが無難です。
初心者が始めるファンダメンタル分析の具体的ステップ
ステップ①四季報やIR資料を読んでみる
まずは「会社四季報」や企業の公式サイトにあるIR情報(決算短信、有価証券報告書)をチェックしてみましょう。
最初は難しく感じるかもしれませんが、「売上が伸びているか?」「利益率は高いか?」といった単純な視点で見ていけばOKです。
最初はシンプルな視点から分析をスタートして、徐々に詳細な指標等についても注目してみましょう。
ステップ②指標を一つずつ覚える
PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)、ROE(自己資本利益率)といった代表的な指標を少しずつ覚えていきましょう。
「PERが低い=割安」「ROEが高い=効率の良い経営」といったイメージがつかめるようになれば、企業の良し悪しが見えてきます。
ステップ③自分なりの投資基準を持つ
たとえば、「営業利益率が10%以上」「毎年配当が増えている企業に投資する」など、自分なりのチェックポイントを定めて銘柄選定を行うと、迷いが少なくなります。
これは「自分で選ぶ力」を養ううえでも非常に有効です。
そして実際に投資経験を積む中で、自分の投資基準が合っているかどうかも振り返り、アップデートしていきましょう。
チャート分析は補助的に使うのが効果的
ここまでファンダメンタル分析を中心に紹介してきましたが、テクニカル分析が「無意味」というわけではありません。
たとえば、長期的に成長が期待できる銘柄をファンダメンタルで選んだあと、「いつ買うか?」を判断する材料としてチャートを見るのは理にかなっています。
株価が一時的に調整しているときにエントリーすれば、より高いリターンを狙える可能性もあります。
ファンダメンタルを主軸に、テクニカルをサポートとして使うのが初心者にとって最もバランスの取れたスタイルです。
【まとめ】まずは企業の価値を見抜く力を養おう
株式投資で安定的に成果を上げていくには、「どの企業に投資するか」の選定が最も重要です。
目先の株価ではなく、その裏側にある企業の実力に注目するためには、ファンダメンタル分析の視点が欠かせません。
初心者のうちからこの分析を習慣化しておけば、どんな相場環境でも冷静な判断ができるようになり、
株式投資の“本当の楽しさ”を感じられるようになるはずです。まずは一社、気になる企業を調べてみるところから始めてみましょう。
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